ISO 898 のこの部分では、10 °C ~ 35 °C の周囲温度範囲で試験した場合の、炭素鋼および合金鋼で作られたボルト、ネジ、スタッドの機械的および物理的特性を規定しています。
ISO 898 のこの部分の要件に準拠するファスナー (ボルト、ネジ、スタッドをまとめて考慮するときに使用される用語) は、その周囲温度範囲で評価されます。
高温 (付録 B を参照) および/または低温では、指定された機械的および物理的特性が維持されない可能性があります。
注 1 ISO 898 のこの部分の要件に準拠したファスナーは、-50 °C ~ +150 °C の範囲の用途で使用されます。
ユーザーは、特定の用途に適切な選択を決定する際、-50 °C ~ +150 °C の範囲外および最大 +300 °C までの温度については、経験豊富なファスナー冶金学者に相談することをお勧めします。
注 2 低温および高温で使用する鋼の選択と適用に関する情報は、たとえば EN 10269、ASTM F2281、および ASTM A 320/A 320M に記載されています。
特定のファスナーは、頭部の形状によってねじ山の応力領域に比べて頭部のせん断領域が減少するため、ISO 898-1 のこの部分の引張要件またはねじり要件を満たさない場合があります。
これらには、外部駆動機能の有無にかかわらず、低い頭を持つファスナー、内部駆動機能を備えた低い円形または円筒形の頭、または内部駆動機能を備えた皿頭を持つファスナーが含まれます (8.2 を参照)。
ISO 898 のこの部分は、ボルト、ネジ、およびスタッドに適用されます。
a) 炭素鋼または合金鋼製、b) ISO 68-1 に準拠した三角 ISO メートルねじ山、c) 粗ピッチねじ M1,6 ~ M39 のねじ、細ピッチねじ山 M8×1 ~ M39×3、d) ISO 261 および ISO 262 に準拠した直径とピッチの組み合わせ、e) ISO 965-1、ISO 965-2、および ISO 965-4 に準拠したねじ公差を有する。
引張応力がかかっていない止めねじや同様のねじ付きファスナーには適用されません (ISO 898-5 を参照)。
- 溶接性、 - 耐食性、 - せん断応力に対する耐性、 - トルク/クランプ力性能、 - 耐疲労性などの特性の要件は指定されていません。